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ゆうちょ銀行も、デビットカードを発行しています。しかしながら、ゆうちょ銀行のデビットカードは他の銀行のデビットカードと比較すると使い勝手が悪いのです。その理由を解説します。
ゆうちょ銀行のデビットカードは「J-Debit」
1999年に
- 富士銀行
- NTTデータ
- ジェイティービー
- 郵便貯金
- 大垣共立銀行
- 東京相和銀行
が共同で日本デビットカード推進協議会が設立されました。
2000年3月より
「J-Debit(ジェイデビット)」が提供されたのです。
同協議会に加盟する金融機関のキャッシュカードをデビットカードとみなして、キャッシュカードの暗証番号を入力することで預金口座から資金が即時引落される仕組みなのです。
ゆうちょ銀行は日本デビットカード推進協議会の設立メンバーですから、ゆうちょ銀行のキャッシュカードを作れば、それがそのまま「J-Debit(ジェイデビット)」のデビットカードとして使えることを意味しています。
ゆうちょ銀行のデビットカードの作り方利用方法
総合口座の開設を新規にお申込みする際に、総合口座利用申込書のデビット機能選択欄に「1」を記入することで利用できるようになります。
また、現在総合口座のキャッシュカードを利用中の方は、ゆうちょ銀行・郵便局の貯金窓口またはゆうちょダイレクト(ダイレクトサービス)でのお手続きが必要です。
ゆうちょ銀行のデビットカードの利用方法
お支払い時に総合口座のキャッシュカードを使用し、キャッシュカードの暗証番号を入力することでデビットカードとして利用することができます。支払いが完了すれば口座からリアルタイムで引き落とされます。
ゆうちょ銀行のデビットカードが使えない理由
「J-Debit」は衰退したデビットカード
TVでCMをやっている「VISAデビット」「JCBデビット」が2013年ごろから急速に普及しはじめました。
しかし、「J-Debit」はそれよりも10年以上前に搭乗していたのですが、なぜ普及しなかったのかと言うと・・・致命的な欠点が多かったからなのです。
「J-Debit」の欠点
加盟店が著しく少ない
「J-Debit」が利用できる加盟店数:32097件(2017年5月時点)
※加盟店数は45万件と言われていますが、実際に「J-Debit」のサイトで検索すると3万件強しかありません。
http://jdebit.jp/pc/shoplist/
「VISAデビット」が利用できる加盟店数:世界約3800万件(国内非公開)(2017年5月時点)
「JCBデビット」が利用できる加盟店数:世界約3100万件(国内約1000万件)(2017年5月時点)
VISAは日本国内の加盟店数を公開していませんが、JCBと同規模の1000万件だと推定されます。
つまり「1000万件 vs 3万件」です。
10年も前に登場していたのに、全く知名度が上がらないのは使えるお店が全然少ないからなのです。
ポイントなどの特典がない
「VISAデビット」「JCBデビット」等のブランドデビットカードは
どのデビットカードでも
平均0.50%前後のポイント還元率
を有しています。
ブランドデビットカードはなら、10万円使ったら、5000円分のポイントが貯まりますが
「J-Debit」ではポイントなどの特典はないのです。
オンライン決済ができない
「VISAデビット」「JCBデビット」の場合
インターネットショッピング
インターネットサービス
オンデマンドサービス
・・・
ウェブ上のサービスでも、デビットカードで支払いが可能です。クレジットカードと同じ仕組みの決済カードですので、クレジットカード払いができるものであれば、デビットカード払いもできるのです。(一部、継続課金が発生するサービスなどデビットカードのみ非対応のものがあります。)
「J-Debit」の場合
リアル店舗しか使えません。
オンライン決済はできない。
のです。
店員さんが使い方を知らない
このような環境下にあるため、加盟店で利用しようとしても、店員さんがあまりにも珍しい為、使い方を知らないアルバイトの方も多く、知っている店長などを呼びに行くので、余計時間がかかってしまうのです。
ゆうちょ銀行のデビットカードが使えない理由まとめ
- 加盟店数が少ない
- ポイントがない
- 優待サービスがない
- 店員が使い方を知らない
- オンライン決済ができない
これらの問題点があるため、「J-Debit」は10年以上も前にサービス提供されたのにもかかわらず、全く普及しなかったのです。
しかし、ゆうちょ銀行は「J-Debit」の設立メンバーですので、無下にすることもできずにブランドデビットが全盛の今もなお、「J-Debit」のデビットカードのみをサービス提供しているのです。
ゆうちょ銀行のデビットカードはあきらめて別の銀行のブランドデビットカードを作るべき
ゆうちょ銀行の銀行口座をメイン口座として利用している方も多いと思いますが、デビットカードを活用することを考えれば、別の銀行口座を開設して、「VISAデビット」「JCBデビット」などのブランドデビットカードを作ることをおすすめします。
デビットカードの使い勝手で言えば
- 加盟店が多い
- ポイントが貯まる
- 優待特典がある
- ネット決済でも使える
- 年会費無料
ですから、圧倒的に「VISAデビット」「JCBデビット」の方が良いのです。
ゆうちょ銀行はATNM手数料無料、送金手数料が無料というメリットがあるため、メインバンクとして利用している方も多いのですが
デビットカードを使う場合はATMで引き出す機会もほぼなくなるため、デビットカードで使いたい金額だけを別のブランドデビットを発行している銀行口座に移して、「VISAデビット」「JCBデビット」などのブランドデビットカードを作る形の方がメリットが大きいのです。
まとめ
ゆうちょ銀行のデビットカード「J-Debit」は
- 加盟店数が少ない
- ポイントがない
- 優待サービスがない
- 店員が使い方を知らない
- オンライン決済ができない
という欠点の多いデビットカードです。
デビットカードを使いたいのであれば、ブランドデビットカードにするべきです。使い勝手やお得度がブランドデビットカードの方が断然良いからです。