「デビットカードは審査がないって聞いたのに審査に落ちた。」
という声は少なからず、あります。では、これは都市伝説なのでしょうか?本当にデビットカードで審査に落ちるケースはあるのでしょうか?今回はデビットカード審査の実態について解説します。
デビットカードが審査なしの理由
デビットカードはクレジットカードと同じように「VISA」や「JCB」の加盟店で、お支払いのときに利用できる決済用カードです。
では、そもそも、なぜクレジットカードの申込時に審査をするのでしょうか?
答え:カード会社に「立て替え」が発生するから
です。
クレジットカードで支払いが起きたら、加盟店にクレジットカード会社が立て替えて利用した金額を支払います。その後、1ヶ月~2か月後にクレジットカードに登録された引き落とし口座から引き落とされて、クレジットカード会社に入金されるのです。
一回払いのショッピング利用だとしても、
1ヶ月~2ヶ月のカード会社の立替が発生するのです。
これが
二回払い、ボーナス払い、リボ払い、キャッシング
であれば、数か月、数年の立替、貸出が発生してしまうのです。
「審査なし」で無職の方に限度額50万円のクレジットカードを発行してしまったら・・・、返済原資の収入がないのですから、貸し倒れとなって、カード会社は50万円もの損失を出してしまうのです。
こうならないように
- 収入の安定性
- 利用歴
- 過去の返済事故の有無
をチェックするのがクレジットカード審査なのです。
一方でデビットカードはリアルタイム引き落としです。
支払にデビットカードを利用した瞬間に引き落とし口座から残高が引き落とされます。
残高不足であれば決済が完了しません。
つまり、カード会社の「立替」が発生しないのです。
デビットカードはリアルタイム引き落とし
↓
カード会社の立替不要
↓
貸し倒れリスクなし
↓
審査する必要がない
ということになります。
じゃあ、なんで「デビットカード審査で落ちた。」という方が出てきてしまうのでしょうか?
まずは、各銀行のデビットカード審査についての記載を見てみます。
各社のデビットカード審査についての記載
Sony Bank WALLET(Visaデビットカード)
年会費、切替手数料無料。審査なし。
→ 「審査なし」と記載
セブン銀行デビット付きキャッシュカード
申込時の審査 審査なし
→ 「審査なし」と記載
Visaデビットカード
審査なしでだれでも持てる
15歳以上の方なら安定収入がなくても使えます。
→ 「審査なし」と記載
楽天銀行デビットカード
お申し込み時の入会審査は必要ありません。
→ 「審査なし」と記載
とネット銀行、新しい形態の銀行の場合には「審査なし」と明示している状態です。
一方で
みずほ銀行「みずほJCBデビット」
→ 審査に関する記述がありません。
これは案に審査落ちする可能性があることを意味しているとも言えます。
では、デビットカード審査に落ちるケースというのはどのようなケースなのでしょうか?
デビットカード審査に落ちるケース
その1.銀行口座が作れない人はデビットカードも作れない
デビットカードはリアルタイムに引き落とし口座から引き落とされるので、貸し倒れリスクは発生しませんが、そもそも銀行口座が開設できないのであれば、引き落とすことも、預金することもできません。
銀行口座開設NG → デビットカード審査落ち
になる可能性があるのです。
銀行口座が開設できない方とは?
普通に暮らしている方の場合は銀行口座の開設で断られることはありません。
しかし、
- 本人確認ができない方
- 住所がない方
- 過去に犯罪に口座や名義を利用した、された方
- 生活圏から離れている方
- 反社会勢力の方
の場合は、銀行口座の開設ができないのです。
例えば
- 住所がない(路上生活者)
- 本人確認書類がない(免許証やマイナンバーカードなどを持っていない)
- 犯罪に利用されて口座凍結リストに載ってしまった
- その金融機関で返済事故を起こしてブラックリストに入っている
- 地方銀行などで生活圏ないの人でない
- 反社会勢力の方
- 反社会勢力のご家族
というケースでは銀行口座が開設できない可能性があるのです。
銀行口座が開設ができないのであれば、デビットカード審査にも落ちてしまうのです。
その2.デビットカードに融資機能がついてしまっている
前述した通りで
デビットカードはカード会社の「立替」が発生しないから、審査がないのです。
しかし、デビットカードの中にはサービスで「自動融資サービス」をつけているものがあるのです。
イオンデビットカードのバックアップサービス
バックアップサービスとは何ですか?
銀行システム停止時や万が一口座残高が不足した場合に、一時的に10万円までご利用金額を立て替えるサービスです。
バックアップサービスのご利用分は、ご利用日から締日(毎月10日)の間は、毎日1回預金口座から振替させていただきます。
締日までに振替できなかった場合、未振替分は締日の翌月2日(金融機関休業日は翌営業日)に振替させていただきます。
つまり、残高以上に利用することができるので「立替」が発生してしまう仕組みです。
「立替」が発生する
↓
貸し倒れリスクが発生する
↓
返済余力、信用力の審査が必要
↓
審査落ちする人も出てくる
となってしまうのです。
まとめ
デビットカードではほとんどの方が「審査なし」で発行できることは間違えありません。
しかし、銀行口座を開設できない方の場合は、デビットカード審査も落ちてしまう可能性があります。
また、自動融資機能が付帯されたデビットカードの場合も、「立替」が発生するため審査が必要になり、審査に落ちてしまう可能性があるのです。ただし、この場合は他のデビットカードに申込めば審査が通る可能性が大きいと言えます。
これがデビットカード審査落ちした人がいる理由なのです。