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デビットカードには大きく分けてJデビットとブランドデビットの2種類が存在します。今回はJデビットとブランドデビットの違いについて解説します。
Jデビットとは?
「J-Debit」が正式名称で、富士銀行が幹事となり、NTTデータ・ジェイティービー・郵便貯金・大垣共立銀行・東京相和銀行によって設立された日本デビットカード推進協議会が作ったデビットカードのシステムのことです。
同協議会に加盟する金融機関のキャッシュカードにデビットカード機能が付く形で、独自のJ-Debit加盟店で利用することができるのです。
ブランドデビットとは?
JCB、VISA、MasterCardといったクレジットカードで良く知られている国際ブランドが発行しているデビットカードのことです。
日本ではVISA、JCBが各銀行と提携してデビットカードを発行しています。
Jデビットとブランドデビットの違い
加盟店が違う!
Jデビットは日本独自のサービスであり、日本デビットカード推進協議会が加盟店開拓をしてきました。
- 全国約45万ヶ所 ※平成25年1月21日現在
でしか使えないのです。
一方で、VISAやJCBはもともとクレジットカードで世界中に加盟店を保有しています。
- VISA:世界3800万ヶ所
- JCB:世界3100万ヶ所 ※2016年3月末現在
日本国内の加盟店数は公開されていないものの、約500万店舗と言われています。
つまり、Jデビットとブランドデビットでは使えるお店に10倍も差があるのです。
利用可能時間が違う!
Jデビットは利用時間が制限されています。利用可能時間は銀行ごとに決められているのですが、ATMの利用時間に即しているところが多く、夜8時、9時以降はデビットカードが使えないのです。
ブランドデビットの場合は、24時間365日利用することができます。
ポイントやキャッシュバックが違う!
Jデビットにはポイントやキャッシュバックがありません。
ブランドデビットはクレジットカードよりはポイント還元率が低いものの、ポイントやキャッシュバック、その他保険や優待プログラムが用意されています。
知名度が違う!
Jデビットはキャッシュカードに自動的に機能がついているのです。日本では約4.1億枚のキャッシュカードがJデビット加盟銀行から発行されているので、それだけ普及しているはずなのですが、実はほとんどの方がJデビットについて正確に理解していないのです。
ブランドデビットはVISAやJCBという初めからクレジットカードで認知されているカードになります。しかも、VISAデビットなどはCM展開なども積極的ですので、知名度がJデビットよりも抜群に高いのです。
結果として、ブランドデビットの独り勝ち状態に!
Jデビットは
- ポイントも貯まらない
- 加盟店も少ない
- 利用時間に制限がある
というデメリットばかりですから、ブランドデビットには全く勝ち目はないのです。
ブランドデビット自体が日本市場に参入してきたのはここ最近ですが、Jデビットはもっと前から落ち目になっているのです。
Jデビット年間取引金額の推移
出典:日本デビットカード推進協議会
まとめ
Jデビットは、日本独自のシステムでいくつかの銀行や大手企業を中心に2000年から導入が始まりましたが、デビットカードの特典が希薄で、デメリットが多いため、日本ではクレジットカードに全く歯が立たない状態が10数年続いてきました。
そうこうしている間に国際ブランドのVISA、JCBがクレジットカードに近いサービスレベルのデビットカードを投入しはじめ、主流はブランドデビットに完全に切り替わっているのです。
デビットカードを比較する場合は、Jデビットは無視してブランドデビットカードの中で比較検討すれば良いのです。